歯周病と心臓疾患の関係
先月号「おざき歯科通信(2月号vol.10)」の『歯周病と脳血管疾患』の関係に続き、今回は、『歯周病と心臓疾患』の関係についてのお話しです。
代表的な心臓疾患の一つである心筋梗塞は、動脈硬化により心臓の血管が狭く、その部分に血栓が詰まることで血液が流れなくなる病気です。
動脈硬化の原因は、これまで不適切な食生活や、運動不足、ストレスなどの生活習慣が主な要因とされてきましたが、近年は、歯周病菌などの細菌感染がクローズアップされています。
脳血管疾患(脳梗塞)の場合と同様に、『歯周病菌』が、お口の中の細菌が血管を経由し全身へ流れることが要因です。
体内の血管に入り込んだ歯周病菌は、動脈硬化を誘発する物質を出し、血管内に「歯周病菌の固まり(プラーク)」をつくることで血液の通り道を狭くしてしまいます。
さらに、「歯周病菌の固まり(プラーク)」が血管から剥がれ、血管を塞いでしまうことで「心筋梗塞」を引き起こす場合もあります。
自分自身のムシ歯リスクを確認することも大切ですが、全身疾患に繋がる歯周病リスクも認識することが重要です。